「インナーチャイルド」とは「内なる子ども」とも呼ばれていて、「本当の自分」とか「本来の自分」とか「子どもの頃のあなた」あるいは「中核」を意味します。
あなたがもともと持っていた個性、気質、天性が、安全で安心できる場所であれば本来自然と表れてくるものです。
しかし心の傷や周りからの過度な要求の為に、心に傷を抱えた子どものままでいると、心が凍りついてしまって、心の成長が止まってしまった「傷ついたインナーチャイルド」と一緒に、その存在すら知らないまま、その後の人生を歩むことになります!
子どもとは本来のびのびとして自由であり、正直で感情を素直に表現します。好奇心旺盛でどんなものにも興味を持ち、インスピレーションや遊び心に富んでいます。
ありのままの自分で無理をすることもなく、人を信頼し子どもとしての影響を受けやすい面をもつ一方で、相手と自分のままでやりとりをし、自分の好きな事にはいつまでも没入し、新しいことを学ぶ意欲が盛んで大きく広がり、成長していける可能性を持っています。
しかし、安全な場所として機能しなかった家族(機能不全家族)で育てられたアダルトチルドレンは、「それをしてはいけない」「あれもだめ」と抑圧されて過剰に自らの意欲や独自性を否定されたり、理不尽な規律を押し付けられて自らの感情表現をあきらめたり、生きることを楽しむことをやめてしまったり、「自分はありのままではいけないのだ」と思い込んで生きるようになります。
こうして、遊び心や素直な感情を常に抑圧して「偽の自分」を演出するようになります。外に見せている自分と、心の中で感じている自分とに、大きな隔たりを抱えた人になってしまうのです。
以上のことから、もし「傷ついたインナーチャイルド」が悲しい顔や怒った顔、あるいは無表情だと、大人のあなたもやはり悲しくていつもイライラしていたり、なぜか生きづらいと思ったり、心から笑えないのが何となくお分かりいただけるのではないでしょうか。